導入事例
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埼玉県富士見市 道路治水課

職員の「目視」頼みから、庁舎でのリアルタイム監視へ。限られた人員で迅速・確実な水防対応を実現

利用通信規格

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導入背景と課題

埼玉県富士見市では、市内を流れる準用河川や普通河川の水位管理について、基本的には職員による現地巡視と目視確認に頼っていました。合流先である県管理河川(新河岸川、柳瀬川、砂川堀雨水幹線など)の水位計データや、市管理の排水機場の遠隔監視装置も参考に状況を判断していましたが、市独自で細かな支川の水位をリアルタイムに把握する手段はありませんでした。

特に大雨などの出水時には、限られた人数で市内の現場巡視や緊急対応を行わなければならず、人員面・効率面における課題を抱えていました。

また、市が操作管理する「樋管(ひかん)」は、河川からの逆流水を防ぐために適切なタイミングで閉鎖する必要があります。しかし、その判断材料となる内水位・外水位は現地での目視確認だったため、「操作に遅れが生じないか」という不安が常にありました。さらに、目視による確認は過去の浸水実績や職員の経験則による部分が大きく、経験豊富な職員が不在の場合には対応が困難になるというリスクも潜んでいました。

選定のきっかけと決め手

こうした課題を解決するため、富士見市では「庁舎にいながら河川等の増水状況を把握できるシステム」の構築に向けて、各業者が提供する水位計や冠水監視システムの調査を開始しました。

他自治体への導入実績を持つ複数の業者から提案を受ける中で、富士見市が最終的に選定したのが、Braveridgeの「冠水監視システム」でした。同市の要望をしっかりと満たした上で、導入コストやランニングコストの面において極めて優れていたことが最大の決め手となりました。

突発的な集中豪雨に対してどこまでリアルタイムに監視できるか、またセンサーの最適な取付け位置などの課題はあったものの、令和6年3月からの導入へと踏み切りました。

利用状況・活用方法

導入から約2年が経過した現在、富士見市では市内の重要拠点4箇所にセンサーを設置し、運用を行っています。

市が操作管理する樋管:2箇所
準用河川:1箇所
普通河川:1箇所

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通信ユニット・バッテリー
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水位センサー

水位データは基本的に職場のPCでチェックされており、状況の変化をいち早くキャッチできるよう「水位上昇検知モード」による通知設定が組み込まれています。

【3段階の水位通知設定】

異常通知水位:センサーに初めて水が触れた段階で送信される通知
上昇通知水位①:さらに水位が上昇した際に送信される通知
上昇通知水位②:危険性が高まり、さらに上昇した際に送信される通知

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水位上昇検知モード

実際の運用は当初の想定通り非常にスムーズに機能しており、樋管の吐き口に設置した水位計は「出水時における樋管の開閉操作」を行う明確な目安として、河川の水位計は現場巡視や対応を行う際の大切な指標として活用されています。

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アプリ画面

導入後の効果・変化

Braveridgeの冠水監視ソリューションを導入したことで、富士見市の出水時の対応には確かな変化が生まれています。

もっとも大きな効果は、樋管操作の目安や河川の水位上昇を庁舎において把握できるようになったこと。これにより、導入前と比べて、限られた人数であっても、より効率的な対応が可能になりました。

以前は、限られた人員のなか、過去の浸水実績や経験則などに基づいて現場巡視を行っていたため、経験の浅い職員への状況共有などに課題がありましたが、現在では、システムから送信される「上昇通知水位」を参考にする体制へと移行、早急な現場巡視や対応が必要な場所を的確に判断し、人員を配置することが可能になりました。

現時点で削減効果を示す具体的な数値データはありませんが、現場に向かう移動時間や限られた人員数を考慮すると、出水時の対応効率は着実に改善していると考えられます。

今後の展望

富士見市では現在、この有益な遠隔監視の運用事例を他の地域や関係部署へも共有すべく、流域の関係者全員で治水に取り組む「荒川水系流域治水プロジェクト」の対策事例(被害の軽減、早期復旧・復興のための対策)として国や県へ提出することを検討しています。

現状のシステムと運用方法には非常に満足しており、直近での追加要望などはありませんが、今後の気候変動や出水状況をしっかりと見極めながら、必要に応じてさらなる設置拡大など検討していく予定です。

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